ソーシャルメディア大手X(旧ツイッター)のリンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)は、ある問題にぶつかり続けている。常に自分に最終決定権があるわけではないことだ。それは今年、ヤッカリーノ氏が米クレジットカード大手ビザと契約を結ぼうとしたときにX社内で明らかになった。ヤッカリーノ氏は、二つの問題を同時に解決することを目指していた。広告主としてのビザにXへの支出を増やすと約束してもらうことと、ビザと組んで決済サービスを構築することだ。オーナーのイーロン・マスク氏はXをデジタルバンキングなどのサービスを提供する「何でもアプリ」にするビジョンを掲げており、決済サービスはその一環となるはずだった。この件に詳しい人々によれば、ヤッカリーノ氏はビザと協議を行うとともに、今年春に合意を発表するよう働き掛けたという。
XのCEO、マスク氏との権限分担が足かせに
ヤッカリーノCEOの取り組みをマスク氏系幹部が妨害することも
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