「やりたいことはたくさんあるけど、何もできていない」「仕事に追われているだけで1日が終わってしまう」。そんな人におすすめの本がある。『SUPER NORMAL 凡人が上位1%の「成功者」になる抜け道』(チュ・オンギュ著 藤田麗子訳)だ。原書は昨年韓国で発売され、超話題になっているベストセラー。「自分の人生が変わるきっかけになった」「今とはちがう人生を始めたい人には教科書のようになる本」と喜びの感想が多数寄せられている。今回は特別に、本書を一部抜粋・再編集して紹介する。

「考えすぎて動けない」がなくなる「すごい方法」とは?Photo: Adobe Stock

思い悩んで動けない人は、「考えるスピード」が「行動のスピード」より速い

新しいことを前にしたときは、誰でもあれこれ思い悩んでしまうものだ。

悩みがさらなる悩みを呼び、木のようにすくすくと育っていく。

成功を収める力がある人ほど、悩みの木が早く育つ。

その状態で現実を直視すると、進むべき道がはてしなく長く感じられる。

考えるスピードが行動のスピードより速いことが原因だ。

頭の中ではすでに2倍速で成功するハッピーエンドを想像したのに、いざ行動してからの現実は0.1倍速でゆっくり進んでいくので、もどかしくてたまらなくなる。

たとえば、エアビーアンドビー〔空き部屋を旅行者に貸し出す、バケーションレンタルサービス〕のホストを始めたい人がいるとしよう。

彼の頭の中には、たくさんのアイデアが浮かび上がる。程度の差はあれ、そのほとんどは「実行したほうが得になるアイデア」だ。

ところが、そのせいで彼はかえって何もできなくなってしまう。

アイデアがどんどんふくらんでいき、いつしか頭の中には「ハイアットグループ」のような壮大なビジネスが構想されているからだ。

想像のスピードが速すぎて、自分の現実がとてもみすぼらしく思えてくる。

10%だけを考えることに使い、残りの90%は行動のために使おう

もし資金をふんだんに使えるなら、この問題を解決するのは簡単だ。

自分のアイデアを具現化してくれる人を雇い、さまざまなプロジェクトを進行していけばいい。

あれこれ思い悩むスピードより速く、思いついたことを実行して現実化する組織をつくればいいのだ。

しかし、そこまでの人的・物的リソースを持たない僕たちノーマルにとっての選択肢は1つだ。

考えるスピードを遅らせて、まずは挑戦するしかない。そして、何度もトライすることが重要だ。

そのためには、考える時間と行動する時間のバランスを調整しよう。

自分のエネルギーのうち、10%だけを考えることに使い、残りの90%は行動するために使うことをおすすめしたい。

失敗の数だけ成功する可能性が高まる

実行に移すときは、できるかぎり力を抜いて「チェリー・ピッキング」をするといい。

チェリー・ピッキングとは、ケーキのてっぺんにあるチェリーだけをちゃっかり食べてしまうように、自分にとっていちばん利益になることだけを選び取るという意味の言葉だ。

否定的なニュアンスで使われることもあるが、今の段階ではチェリー・ピッキングをポジティブなコツとみなしてもいいだろう。

なんでもかんでも意欲的に一生懸命やろうとするのではなく、必要最低限の準備ができたら、まずは試してみよう。

1回でも多くトライできるなら、そのほうがずっといい。

考える時間を減らして、行動するスピードを上げよう。

そうすれば、トライの回数を増やすことができる。

何度も挑戦を繰り返せば、必然的に何度も失敗することになるだろう。

でも、失敗の回数が増えるのは、成功の確率が上がるということだ。そのことを忘れないでほしい。

成功したいなら、挑戦を恐れてはいけない。

※本稿は『SUPER NORMAL 凡人が1%の「成功者」になる抜け道』を一部抜粋・再編集したものです。