社宅住まいなので、定年までに住宅を購入したい

「お金の置き場をきちんとしたい、投資を始めたい」と資産形成目的で相談に来られたTさん(57)は、専業主婦の妻(54)と息子(高3)の三人暮らし。大手企業にお勤めで、これまでにコツコツと貯蓄してきました。金額は約7000万円で、すべて預貯金で保有しています。

 現在は社宅住まいなので、定年までに住宅を購入する予定です。しかし最近はインフレで、預貯金だと資産が目減りすると言われているので、住宅購入に支障が出ないように、かつ老後資金も守れるように、預貯金を投資に回していくべきではないかと考え、相談に来られました。

 Tさんはこの預貯金のほかに、定年時には退職金や企業年金などで約4000万円ほどを受け取れる予定。老後資金と呼べる資産は総額1億1000万円ほど見込まれ、この中で、住宅の購入と老後資金をまかなっていくことになります。

 家計状況としては、手取り収入約50万円、月の支出は48万円とやや大きい金額ですが、これから社宅代や教育費の負担がなくなる予定ですし、今のところ黒字なので、貯金を投資に回していくことには問題ありません。

 さっそく資産形成や非課税制度について、その活用方法などを中心にお伝えしました。理解力も行動力もあったので、すぐにご夫婦そろって、預貯金を原資にiDeCoを始めたり、NISAにもチャレンジし始めました。