「この株は売り? それとも買い?」投資シミュレーションのようにクイズを解きながら「株で勝つ技術」を身につける『株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書』の続編『株トレ ファンダメンタルズ編』が発売した。前作はチャート分析がテーマだったが、今作は企業の業績や財務の読み方を中心とするファンダメンタルズ分析を扱う。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの窪田真之氏。本書から特別に一部を抜粋して紹介する。

株価乱高下の今こそ学びたい「株式投資ファンダメンタルズ分析の基本」Photo: Adobe Stock

投資の実力を鍛える『株トレ』のクイズに挑戦!

 NTT(2024年3月期)とイオン(2024年2月期)の損益計算書が出ています。

 NTTは、I社とJ社のどっち?

株価乱高下の今こそ学びたい「株式投資ファンダメンタルズ分析の基本」

NTTとイオン、それぞれどんなビジネスで稼いでる?

 NTTには、NTTドコモ・NTTデータなどの高収益子会社があり、NTT東日本と西日本は、日本の通信インフラ(短距離通信網)を実質的に独占しているので、ビジネスの安全性は高い。

 世界中のどんな企業も日本でネット事業を展開するためにはNTTの通信網を借りる必要があります。

 また、イオンは総合小売業の勝ち組として、成長するビジネスモデルを確立していると私は判断しています。

 総合スーパーが、専門店(ユニクロや無印良品など)に押されて衰退したのは過去の話。

 今は競争力のある専門店はテナントとして取り込み、イオンの巨大なショッピングモールの魅力を高めています。

 また、ドラッグストアではウエルシア、金融業ではイオンフィナンシャルなどの高収益子会社を持ちます。さらに中国やベトナムなどアジアでも収益を伸ばしています。