正解:NTTはJ社(イオンはI社)

日本の通信インフラを支配するNTTの利益率は高い

 NTTは、日本の通信インフラを支配しているのでビジネスの安全性が高く、利益率も高めです。

 景気変動の影響を受けにくい代表的なディフェンシブ株です。景気が悪くても、通信への需要が減ることは、ほとんどありません。

 2024年3月期はデータセンターなどの事業が伸び、最高益を更新しました。

総合小売業は利益率が低い

 イオンは、食品・衣料品・生活雑貨など、生活必需品をなんでも取り揃えている総合小売業です。

 商品の大部分は、単価が低く、利益率の低いナショナルブランド品です。

 イオンに限らず、大手スーパーや百貨店など総合小売業は総じて、利益率が低くなっています。

 ただし、イオンは総合小売業として生き残り成長するビジネスモデルを確立していると私は判断しています。

 次の3つの成長ドライバーがあり、2024年2月期は営業最高益を更新しました。

(1)総合金融(カード事業)・不動産(テナント収入)・ドラッグストア

 イオンリテール(小売)の利益率は低いものの、金融・不動産・ドラッグストアで利益を稼ぎ、成長させるビジネスモデルを確立しています。

(2)アジアで成長加速

 2024年2月期の地域別営業利益の約22.5%を東南アジア・中国で稼ぎました。今後、アジアがイオンの成長をけん引すると予想されます。

(3)利益率の高いプライベートブランド品を拡大

 衣料品や食品などで消費者をひきつけるプライベートブランド品を拡大し、小売事業の利益率拡大に貢献しています。

(本稿は、『株トレ ファンダメンタルズ編』から抜粋・編集したものです。)