「この株は売り? それとも買い?」「儲かる株はどっち?」まるで投資シミュレーションのようにクイズを解きながら「株で勝つ技術」を身につける画期的な1冊『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』が発売された。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの窪田真之氏。何万回にも及ぶ膨大な数のトレードから確立した「トレードで勝つ技術」を1冊に凝縮した本書から、特別に一部を抜粋して紹介する。

「上昇する株と停滞する株」シンプルに見分ける1つのテクニックPhoto: Adobe Stock

チャートの節とは?

 野生の森林には「けもの道」があります。たくさんの動物が何度も通ることによって踏み固められ、自然と「道」のようになるところです。ひとたび「けもの道」ができると、後から来る動物の多くがそこを通るようになります。

 同じように、株価チャートには「節」があります。節とは、多数の投資家がそこで立ち止まって売買をする価格帯です。

 ひとたび節ができると、上昇トレンドの時も下降トレンドの時も、その価格帯はあっさり通過せず、多くの投資家がそこに踏み留まって売買します。

チャートに「節」が現れるチャートに「節」が現れる

 上のチャートで、1200円と1500円が節となっています。

 株価が節より下にある時、チャートの節は「上値抵抗線(レジスタンスライン)」となります。株価が上にある時は、節が「下値支持線(サポートライン)」となります。

株式投資のクイズに挑戦

 A社とB社、買うならどっち?

A社とB社、買うならどっち?A社とB社、買うならどっち?

【ポイント】上値抵抗線に注目

 A社とB社どちらも、4ヵ月近く、下げトレンドが続いてきた株価が、足元の1ヵ月でやっと反発を始めたところです。とてもよく似たチャートです。違いは、反発局面の株価と売買高です。

 一目見てわかるのは、どちらも1000円が「チャートの節」になっているということです。チャートの節は、株価が下から上がってくる時は、「上値抵抗線」となることがあります。1000円で買った投資家の戻り売りが出やすいからです。