京大合格者数トップの北野も
医学部に限ればランキング外

図表:京大医学部合格高校1953-1980同書より転載 拡大画像表示

 医学部合格出身高校ランキング上位校は、京都大全学部合格出身高校の上位と重なっているわけではない。

 1960年代から灘、洛星、ラ・サール、広島学院など私立中高一貫校が強かった。それでも膳所、北野、大手前、天王寺など公立も、上位3校に顔を出している。1970年大手前7人(2位)、73年北野8人(1位)などだ。

 77年に合格した男子(天王寺)はこう話す。

「私は小さい時から医学を志し、小学校の時すでに志望を京大医学部と決めていました。今思えば実に生意気な坊主だったわけですが、半面そのような志望校の早期決定が合格の大きな鍵になったともいえます」(『私の京大合格作戦1978年版』)。

 初志貫徹組は灘、洛南ではなく公立の学校に通っていた。

図表:京大医学部合格高校1983-2002同書より転載 拡大画像表示

 1980年代後半から、上位20校は私立と国立で占められるようになった。

 81年に合格した男子(灘)には余裕が感じられる。

「僕にも付き合っていた女の子がいたが、決して勉強の負担にはならなかった。冬休みなど毎日会っていたし、共通1次の前日も当日も、2次試験の前日も会っていた。(略)さすがにデートの場は、図書館などに限られていた。こんなつき合い方なら、はげましもお互い相手が自分と同じ境遇にあるため、しらじらしくなることもなく、軟弱に聞こえるかもしれないが彼女には、いろいろな面で救われた」(『私の京大合格作戦1978年版』)。