「お金は欲しいけど、仕事はしたくない」
「定年まで働くなんて考えられない!」

そんな思いが少しでもあるのなら参考にしたいのが、入社4年目の26歳でFIRE(経済的自立と早期リタイア)を果たした遠藤洋氏の著書
『投資をしながら自由に生きる』(ダイヤモンド社)だ。仕事をしながら「小型株集中投資」によって資産を築いた著者が、「最速でお金から自由になる」ための秘策を伝授! さらに「お金」にも「時間」にも縛られず、好きなことをしてお金を稼ぎがら、人生を最大限に満喫する方法を徹底指南する。
※本稿は『投資をしながら自由に生きる』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【20代で1億貯めた元会社員が教える】5つ星ホテルにロングステイして気づいた「たった1つの重要なこと」Photo: Adobe Stock

無駄なモノを維持するために
働くのはもうやめよう

個人的な話になりますが、私は年に何度か長期の海外旅行に出かけるのが趣味です。ヨーロッパや南米を旅するときは、1か月以上現地に滞在することも珍しくありません。

その1か月の旅で必要な荷物は、スーツケース1つにまとめるのですが、その荷物だけで何不自由なく生活できるのです。

逆にいうと、スーツケース1つの荷物以外は、なくても日常生活にまったく支障がないのです。自分が普段、どれほど多くの無駄なモノに囲まれて生きているかを実感させられます。

破格の体験で
気づかされたこと

都心の5つ星ホテル「アンダーズ東京」に1週間滞在したときも、これと同じような体験をしました。

東京に住んでいると都内のホテルに泊まることなどないのですが、7泊8日で13万3000円(客室数限定、税金・サービス料別)という破格のロングステイプランがコロナ下で売り出されたので、せっかくの機会ですし、よい経験にもなると思って滞在してみたのです。

7泊8日の滞在で、私が持ち込んだのはスーツケース1つでした。その中身は、財布・パソコン・スマホ・充電器・本・ノート・最低限の着替えだけ。それでも仕事もプライベートも、まったく問題なく快適に過ごすことができました。

いま住んでいる
賃貸は不要かも?

朝起きて、コーヒーを飲みながら本を読み、お昼前にジムでひと汗かいて、ホテルの宿泊者専用ラウンジで仕事の打ち合わせをしたりしました。

そのラウンジでは、コーヒーなどのドリンクが終日無料でサーブされ、夕方には無料でビールやワインが飲める軽食つきカクテルタイムが、毎日開催されました。

この滞在を通じて、「ホテル住まいにすれば、いま住んでいる賃貸マンションは不要だ」と心底感じました。

モノの所有と幸福度の錯覚

本当に必要なモノも実はスーツケース1つで十分で、いま所有しているほとんどのモノがなくなっても、自分の幸福度には1ミリも影響しないということにも気づかされました。

普段、漠然と自分には必要だと思っていたモノ、所有していることで自分の人生の幸福度の向上に貢献していると思っていたモノのほとんどが、実は所有していることで体の動きを重くして、人生の幸福度を下げていたことに気づいたのです。

モノを所有することで
支払っている目に見えないコスト

「モノを所有すること」には、見えないコストがかかっています。家具や家電などの所有物が多いということは、それを置いておくスペースのために家賃を払っているようなものです。

クローゼットに服がたくさんあれば、場所が占有されるだけでなく、毎日どの服を着ようかと選ぶ「時間コスト」もかかります。年に1回使うかどうかの鞄や靴だって、たった1回使われるそのときのために、ずっとスペースを占領し続けています。

そう考えると、いっそすべて捨ててしまってもよいのではないかとさえ思います。いきなり捨てるのに抵抗がある人は、ぜひ一度、スーツケース1つの“持たない生活”を体験してみてください。

所有するモノの「選択と集中」

一度体験すれば、案外何も持っていなくても人生の満足度が変わらない、場合によっては変わらないどころか、むしろ向上することを実感すると思います。

物理的に持っているモノが多いほうが一見豊かに思えるかもしれませんが、実は人生の幸福度には所有しているモノの多さは影響しません。本当に必要なモノ以外は、メルカリなどのフリマアプリで現金化し、そのお金を投資にまわしたほうが、よほど人生の幸福度は向上します。

ビジネスは、「選択と集中」が大事といわれますが、それと同じように所有するモノも選択と集中が大事です。不要なモノはすべて手放し、残った本当に必要なひと握りのモノだけを大切にするほうが圧倒的に幸福度は高まるでしょう。

※本稿は『投資をしながら自由に生きる』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。