「お金は欲しいけど、あんまり仕事はしたくない」「仕事はキライじゃないけど、一生お金のために働くのはイヤだ」
そんな思いが少しでもあるのなら参考にしたいのが、入社4年目の26歳でFIRE(経済的自立と早期リタイア)を果たした遠藤洋氏の著書『投資をしながら自由に生きる』(ダイヤモンド社)だ。仕事をしながら小型株集中投資によって資産を築いた著者が、「最速でお金から自由になる」ための秘策を伝授! さらに、お金にも時間にも場所にも縛られず、好きなことで楽しみしながら収益を得て、自分の人生を最大限に満喫する方法を徹底指南する。
※本稿は
『投資をしながら自由に生きる』より一部を抜粋・編集したものです。

【たった4年でFIREできた元会社員が教える】投資で資産を拡大するために欠かせない2つの視点とは?イラスト:伊藤ハムスター

自分がどう思うか、他人がどう思うか

詐欺被害に遭うことなく、投資で継続的に利益を得るためにも、「主観」と「客観」という2つの視点をあわせ持つことが大切です。ここでいう「主観」というのは、あなた自身が投資対象をよいと思うかどうかです。株式投資であれば、投資先企業の商品やサービスを自分自身が有望だと思うかどうか、もしくは経営者の考え方やビジョンに共感できるかどうか、といったことです。

私たちの五感はすべてが主観であり、その主観に基づいて生きているので、投資においても個人の好みが反映されるのは、ごく自然なことです。一方で、自分が思っていること、感じていることの主観だけを頼りに投資してしまうと、まわりと感覚がずれたときに利益を得るのが難しくなるのも事実です。自分だけが使う商品やサービス、自分だけが住む家ならば、自分の好みで選べばいいです。しかし、株式投資で値上がり益を期待するならば、自分以外の投資家にとっても「価値ある銘柄」である必要があります。

宇宙から地球を眺めるくらい広い視野をイメージ

イギリスの経済学者ケインズは、株式投資を多くの人が選んだ美人に投票した者に賞品が与えられるという「美人投票」にたとえました。自分の主観だけで「美しい」「きれいだ」と思うのではなく、ほかにも多くの人が客観的に「美人だ」と思うであろう人に投票(投資)すべきだということです。どれだけ自分の好みの銘柄でも、ほかの大勢の投資家が見向きもしなければ、株価は上がらないからです。

そこで必要なのが「客観」の視点をあわせ持つことです。大空を飛ぶ鷹の目で地上を広く眺めるとたとえられますが、企業の国際的な需要を考えたりするときは、さらに視点を高めて「宇宙から地球を眺める」ようなイメージです。

「ほかの投資家は、その会社の株を買いたいと思っているか?」「世の中の消費者は、その会社の商品にお金を払うだろうか?」「その商品は、世界中でどれだけ多くの人に買ってもらえるか?」

世の中のニーズをキャッチする

自分だけがよい会社だと思っても、ほかの投資家が注目して投資しなければ株価は上がりません。どれだけ優れた商品やサービスを展開して業績を伸ばしていても、その会社の株式が実際に買われなければ、株価は上がらないのです。逆にどれだけ中身のない会社だとしても、大勢の投資家が業績向上を期待して株式を買えば、株価は上がります(業績がともなわない会社の株式は、いずれどこかのタイミングで大きく下がることになりますが……)。

不動産も同じで、あなたが「これは理想の住居だ!」と思っても、ほかの人が「ここに住みたい」と思わなければ、誰も借りてくれませんし、買ってくれません。逆に自分が、「シェアハウスになんか住みたくない」と思っていても、ほかの人が「シェアハウスに住んでみたい」と思えば借りてくれますし、その物件を買いたいと思う人もいるはずです。

そう考えると、客観視するというのは、「世の中のニーズをキャッチする力」ともいえます。このように投資で資産を拡大していくためには、「主観」と「客観」の2つの視点が欠かせないのです。

※本稿は『投資をしながら自由に生きる』より一部を抜粋・編集したものです。