世界の各国はグリーンエネルギーやコンピューターチップなどの次世代技術で優位に立つため、製造業に巨額の資金を投じている。だが、優遇する産業への支援を惜しまないという点で、中国は次元が異なる。中国政府による製造業向け支援の規模は、米国や欧州連合(EU)、アジアの他の輸出大国とは桁違いだ。年間国民所得のほぼ5%に相当する額を国内産業に投じているとの試算もある。これは2位の韓国の6倍に上る。中国の巨額財政支援は各国が中国製品の流入増に反発を強める要因となっている。西側企業は電気自動車(EV)から太陽光発電パネル、電池に至るあらゆる分野で劣勢に立たされている。新興国市場の産業は価格競争で中国に太刀打ちできない。世界的に中国製品に対する貿易障壁が高まっている。