「億り人」になるぞ!
その意気込みが仇になる場合も

(3) 投資で早く結果を出したい人

 経済的自立を得て早期リタイアを目指す「FIRE」、投資で億円単位の資産を築いた「億り人」などのワードに引きつけられ「自分もその仲間入りをするぞ!」と結果を急ぐ人も心配だ。

 新NISAでは月に10万円まで積立できるとなったら、迷わずその金額を突っ込む。FXや暗号資産のほうが儲かると聞けば手を出す。金利が0コンマ数%の預貯金など目じゃない、それより全資産は投資一択だというタイプだ。リスクを必要以上に取りすぎると、相場の変動によるマイナスダメージが大きくなる。

 しかし、結果を焦るタイプだと「じっくり回復を待とう」という気になれない。損を取り返そうとして、慌てて売却したり、相場が落ち着かないうちに別の投資商品に突っ込んだりして、傷を広げてしまうかもしれない。

「投資は余裕資金で」と言われるが、もしすべての金融資産を値動きのある投資商品に充ててしまうと、下がった時のダメージは破壊的になる。

 急にお金が入用になったものの、今売却したら損が出てしまう……なんてことになったら悲しいではないか。せめて、投資の元本が半分になっても生活には影響がない割合までにしておきたい。