他人事にせず
自分に合った投資スタイルを
筆者はリーマンショックを体験した世代なので、投資金額のマイナスが元に戻るまでには相当かかった。しかし、その後も市場に興味を持ち続けたおかげで、大きな下落に動じないメンタルが備わったし、どんな経済イベントが起きると市場に影響が出るかもわかってきた。
保有資産のうち投資へ回す割合を決めて、その元本を越えない範囲で売買しているので、資産全体に与える影響は限定的だ。相場は下がればいつか上がるし、上がればそのうち下がるもの。そう思って眺めていられるのも、生活に支障が出るほどの金額を投資に割いてはいないからだ。
しかし、積立額が大きい人はどうしても気になってしまうだろう。もし、投資していることを忘れていたいなら、忘れていられる程度の金額に下げるのも一つだ。
今回の乱高下相場で、下落に直面した時に自分がどういう反応を示すタイプなのかを覚えておきたい。いくら「今積立をやめるべきじゃない」とアドバイスされても、どうするかは当人が決めること。不安が続くなら、不安の元凶から離れるのは悪いことではない。いったん積立をお休みして、相場が落ち着いたと思えたら再開してもいい。
あなたのお金のことを決めるのは、あなた自身だ。だからこそ、投資を始める以上は他人事にせず、下がった時のルールを自分で決め、自分のペースにあった投資スタイルを徐々に作っていけばいい。
ストレスを感じてまでやりたくないなら、いっそ撤退してもいい。自分のお金の行方は、自分の判断で行う。人のせいにはしない。それができない人は、投資に向かないと断言しよう。