「私利私欲」を受け入れれば、仕事はぐんとラクになる
サラタメ:はい。それさえわかってしまえば、自分の意見も通しやすくなりますし、人間関係もラクになると思います。
だから、何かの企画を提案したいと思ったときなども、上司・相手が隠している欲求は何なのか? を考えることが大事。
自分の意見がどれだけ正しく、合理的に説明できるものだったとしても、それで上司側の「感情」が納得するとは限らない。
――うーん、たしかに。正論をぶつけても、「なんかこいつ、かわいくないよな」という理由で却下されるかもしれませんしね。
サラタメ:そこが難しいですよね。
だから、たとえば何よりも自分のメンツを守りたい、というタイプの上司なら、それに合わせた言い方にしないとダメなんです。
「私が考えたのは、どの競合他社もやっていない斬新な企画です。
売上が低迷している今こそ、新たな試みをするべきだと思います」
と伝えたいのなら、メンツを守りたい上司がメリットを感じるような言い方に変えてみる。
「今までに取り組んだことのないようなアイデア、社長もめっちゃ興味持つと思うんですよね」
というように、あなたよりさらに上の人間が評価してくれる可能性が高いですよと、変換するんです。
「合理的に考えればこういう判断がいいに決まっているのに、どうして会社はわからないんだろう」というもどかしさで心が折れてしまう人は多いです。
でも、「みんなそれぞれ、自分の私利私欲をどう通すかを一番に考えて動いているのだから、理不尽なことが多くて当たり前」くらいに思っておくことで、私は気持ちがだいぶラクになりましたね。
――メンタルの不調によって、パフォーマンスが落ちてしまう、という人もいると思います。安定感のある仕事をするためにできることは何かありますか。