“気難しい上司”との付き合い方に頭を悩ませている人は少なくありません。提案や意見に納得・同意してもらうためにはどうすればいいのでしょうか。気難しい上司・役員にOKをもらうために、必要なステップとは。(ギックス取締役 田中耕比古)
“気難しい上司”のYESが欲しいときに
デキる人がやっていることとは?
課長、あるいはマネジャーなどの役職は、いわゆる「中間管理職」に分類されます。こうしたポジションの方が特に苦労するのが、上司と部下の“板挟み”になるシチュエーションです。
役員や部長の意向を知っている。その一方で、現場の社員たちが日々、どんな思いを持って仕事をしているかも分かっている。しかも、どちらかだけが正しくて、どちらかが完全に間違っているというふうに判断できることは極めて稀です。往々にして、「どちらの言い分にも一理ある」という状況になります。
こうしたときに、どうやって上司にも、部下にも、納得してもらうのか。中間管理職のお悩みポイントであり、腕の見せ所でもあります。
今回は、上向き・下向きの二方向の対話のうち、「対上司」のコミュニケーションに焦点を当てて解説していきます。
上司、特に役員クラスには、「気難しい」「怖い」と周囲に思われている人がよくいます。いつもしかめっ面で、発言力が大きく、異なる意見がでてくると鋭い目つきで「なぜ、そう思うの?」と詰めてきます。
これを「怖い」と感じる人が多くなると、反対意見を言う人はどんどん減り、その人の周りにはイエスマンが集まるようになっていきます。そうなると、さぞ本人も気持ちよかろうと思うかもしれませんが、実際のところ、あまり快適だと感じていなかったりします。