「年上部下」との付き合い方に悩む上司は多い。どのように良好な関係を築けばよいのだろうか。年上部下の扱いがうまいデキる上司がやっていることとは。また、自分勝手に若手を指導しようとする年上部下に上司ならどう対応すべきだろうか、考えてみたい。(ギックス取締役 田中耕比古)
多くの上司が悩む
「年上部下」との関係性
部下との関係性を良好なものにできるかどうかは、優秀な上司か否かの分かれ目だと言えます。部下が働きやすいと感じているか。部下がチーム全体の価値創出に、しっかりと貢献していく姿勢を持っているか。それらは、主に上司のふるまいによって決まります。
チームメンバー一人一人に寄り添って、それぞれのベクトルを、チームの進む方向とそろえていくことが、上司の果たすべき重要な役割の一つです。
そうしたときに、多くの上司を悩ませるのが「年上の部下」の取り扱い方です。
組織の規模や、事業のステージに関わらず、年上の部下を持つ機会は非常に多くあります。転職してきた部下が年上だったり、出世が早くて先輩を追い越してしまったり、新しい組織やプロジェクトを自分で立ち上げたためにメンバーに年上の方も含まれてしまったり、いろいろなシチュエーションがあると思います。
年上の部下と良い関係を築けなければ、チーム全体に悪影響を及ぼしてしまいます。その部下が機嫌を損ねると、チームの雰囲気は悪くなります。だからといって、野放しにしていては、チームの統率が取れません。
今回は、「年上部下との関係性構築」について、解説していきます。