正解:O社は買い。買収価値から見て株価は安すぎ。

O社株は激安。O社事業を実質タダで買収できる状態

 O社の株式時価総額は25です。

 買収にかかるコストを勘案しなければ、25支払えばO社株を100%取得できます。

 それしか価値がないと株式市場で低く評価されているわけです。

 ところで、O社には現預金が35あります。25を支払ってO社株を100%取得した後、O社保有現金のうち25を配当金として出すとどうなりますか?

 25を払って株を取得し、25の配当金を受け取れば、実質タダでO社を買収したことになります(配当金にかかる税金を勘案しないベース)。

株のプロが教える「割安株を見つける1つの方法」

 こういう激安株が上場していたら、欧米ならば即座に敵対的買収が仕掛けられます。ところが、日本では、なぜか、このような激安株がそのまま放置されています。

 小型株には、安定的に利益を出しているがまったく成長性が無く、株式市場で人気がないこのような激安株があります。

 一方、N社はO社ほど財務良好ではありません。長短借入金が大きいので、N社のような株を割安株とは言えません。

(本稿は、『株トレ ファンダメンタルズ編』から抜粋・編集したものです。)