灘高→東大の秀才がハーバードで初めて知った「できない自分」教授が出した助け舟とは?芦屋市長の髙島崚輔さん。市庁舎の屋上で Photo by Kazuki Mita

2023年、26歳で兵庫県芦屋市の市長となった髙島崚輔さん。全国屈指の名門中高一貫校・灘校から東大を経てハーバード大学卒業という、華々しい経歴の持ち主だ。海外生活で得たことや、市長としての夢、「学ぶ楽しさを知った」という幼少期の原体験を聞いた。(取材・文/フリーライター 梅原光彦)

ハーバードの授業を体験
「生き生き」学ぶ姿に魅力を感じる

――灘高校を卒業して東京大学に入学し、その半年後の秋にハーバード大学に入り直していますね。

 ハーバード大学受験を決めたのは高2の冬です。ハーバードに進学して一時帰国していた先輩から現地の話をいろいろ聞いたとき「髙島は絶対アメリカの大学が合ってる」と勧められたのです。

 最初は「英語が話せないし無理ですよ」と躊躇していたら「見学だけでもしてみたら」と誘われて現地を訪問しました。授業に入れてもらったり、寮や部活の様子を見学したりして、学生一人一人が生き生きと自分の学びたいことに向き合ってる姿を見て、とても魅力的な環境だと感じました。

 東大をダブル受験したのは、アメリカの大学が始まる秋までの半年間をどう過ごそうかと思っていたとき、東大に面白そうなゼミがあると聞いて受講してみたいと思ったからです。

灘高→東大の秀才がハーバードで初めて知った「できない自分」教授が出した助け舟とは?たかしま・りょうすけ●1997年、大阪府生まれ。灘中学・高校を経て、東京大学に入学。その半年後にハーバード大学に進学し、環境工学を専攻。再生可能エネルギーについて学ぶ。在学中、日本の中高生の海外大学進学を支援するNPO 法人「留学フェローシップ」の理事長を務める。2022年にハーバード大学を卒業後、大学時代にインターンをした兵庫県芦屋市の市長選挙に立候補し、23年4月に当選。26 歳で最年少の市長となる。 Photo by Kazuki Mita