【社説】日鉄のUSスチール買収反対は最悪の愚策Photo:Bloomberg/gettyimages

 ジョー・バイデン米大統領にカマラ・ハリス副大統領、ドナルド・トランプ前大統領とJD・バンス氏が、今回の大統領選でこれまでのところ最も間抜けな経済政策で一致していることは、腐り切った政治の時代を象徴している。彼らは皆、日本製鉄がUSスチールを141億ドル(約2兆0580億円)で買収することに反対している。

 食料品の価格統制や一律10%の関税、全国的な家賃統制といった案が挙がり、最も間抜けな経済政策を競う動きがこのところ激しくなっていることは認める。しかし、日本製鉄の買収案には明らかなメリットがあり、弊害は存在しないことを考えれば、買収反対という恥ずべき対応について慎重に考える価値がある。