「歳をとった親が言うことを聞いてくれない」。誰もが一度はこんな経験をしているのではないでしょうか。「親がいつまでも自分のことを若いと思っている」「病院ギライがなおらない」「お酒の量が減らない」などその悩みはさまざまです。親のことを思って言ったのにもかかわらず、いつも喧嘩になってしまうのは、実は伝え方に問題があります。そんな問題を解決すべく、この夏『歳をとった親とうまく話せる言いかえノート』が発刊されました。今回は出版を記念して本文の一部を抜粋・再編集してお届けします。
歳をとった親と言い合いになってしまう
歳をとると涙もろくなるものですが、今回取り上げるのはお互いの意見を激しくぶつけ合ったときに、親が泣き出したといった場面です。
子ども側は「単なる意見交換だったのに、どうして泣き出すの?」と思うかもしれません。そんなとき「すぐに泣かないでよ!」と言いたくなりますよね。
しかし、元気でスーパーポジティブな親世代でも、感情が高まれば、娘や息子の前で涙を流してしまうことがあるものです。
こんなときは、まず「大丈夫だよ!」と言い切りましょう。親の頭にはきっと「いったい、なにが大丈夫なの?」と疑問符が浮かびます。この「?」を浮かばせることがまずはなにより大切です。