こんなことが何回か続き、私はようやく理解した。義父は距離の近いケアを必要とする人物なのだと。義父には「大変ですね」「つらいですね」と優しく言ってくれる誰かが必要で、彼は求めればそれを与えてもらえるとまで考えている。というか、それは何かのプレイですか?

……ここで、はっと気づいた。いままで、その面倒くさい義父の気質を受け入れてくれていた義母が認知症となり、湿度の高いケアを与えられなくなったために、義父はその面倒くさい高温多湿な気質の後始末を、ケアマネさん、ヘルパーさん、訪問看護師さん、そしてあろうことか、私にまで求めているのではないか!?キャーーーッ!

著者をうんざりさせる
「義父の甘え体質」

……ということで、私の足が実家から遠のいて、すでに3週間以上が経過している。逃げたくてどうしようもない。考えただけで、本当につらくなる。

 義母のことはとても心配だ。新型コロナウイルスに感染し、すべての介護サービスが停止して以来、まったく外出しなくなった義母は表情が乏しくなっているし、毎日のように私にかけてきた電話もぷつりと止まっている。