サウナの入り方に戸惑う初心者から、サウナ慣れしてととのいにくくなってきた熟練サウナーまで! それぞれに合わせた「究極にととのう」ための入り方を、自らもサウナーの医師が解説した書籍「医者が教える 究極にととのう サウナ大全」が話題です。日常のパフォーマンスをあげ、美と健康をレベルアップする「最高のサウナの入り方」を、世界各国のエビデンスを元に教えます。この連載では本書より、一部を抜粋してご紹介します。

【医者が教える】サウナで「冷え性」の人が絶対にしてはいけないことワースト1Photo: Adobe Stock

水風呂は陣取る場所と体勢が大事!

さぁ、なんとか水風呂に体をつけることができました。どこで、どんな風に過ごせばいいのでしょう。
陣取る場所の良し悪しと、おすすめの体勢を紹介します。

水風呂に入ってじっとしていると、冷たさを和らげてくれる膜のようなものが発生します。自分の皮膚表面と水の間に、温かい温度の層が生まれるのです。サウナーはそれを「羽衣」と呼んでいます。天女の羽衣のごとく、皮膚をやさしく包み込んでくれるイメージです。

羽衣をまとうと「冷たくてイヤだ」と感じていた水風呂が、「冷たくて気持ちがいいな」と思えるようになります。羽衣ができるのに大体10秒程度かかります。

水流が穏やかなところ、体勢は浮遊がベスト

羽衣は水流があると発生しません。だから、水風呂に入ったら、なるべく水流がないところでじっと過ごしましょう。水がドボドボ流れているところは避けるのがベター。誰かがバシャバシャ入ってきたら、そっと遠ざかりましょう。

水風呂の中は、下のほうが温度が低いうえ水圧がかかるため、体育座りのような状態でつかると足が冷えやすくなります。だから本来は、体の高低差をなくすために水平になる、すなわち浮遊がベストです。

しかしながら、多くの施設ではマナーの観点から、水風呂に頭や顔をつけるのはNGになっています。お風呂もそうですよね。特に昨今はコロナ対策を踏まえると、顔をつけるのはよくありません。顔をつけると、どうしても唾液や鼻水などが水に浮いてしまうからです。
でも、「プールは潜るでしょ?」という意見もあると思います。実際、水風呂として潜れる冷たいプールを設置している施設もあります(東京・錦糸町の「ニューウイング」や東京・東中野の「アクア東中野」など)。

ですから、「基本的には潜らない」。「潜って浮遊したいなら、それが認められている施設を利用する」。これを守って、みんなが気持ちよく施設を利用できるようにしましょう。

注意! 足だけつけると「冷え性製造機」になる

水風呂に全身つけるのが怖くて下半身だけつけている人がいますが、これはおすすめできません。足が局所的に冷やされるので「冷え性製造機」のようになってしまいます。
なるべく全身を等しく冷やすために、肩までしっかりつかりましょう。顔や頭が水につかず、他人の迷惑にならないのであれば体勢は自由です。なるべく水平に近い状態を追求してみてください。

サウナーの中にはサウナの楽しみは「水風呂」だという人も多くいます。水風呂攻略が、「サウナでととのう」ための第一歩かもしれません。
苦手な方は、これまで書いてきたことに気をつけて入ってみてください。きっと別次元の気持ちよさを体感できるはずです。

*本記事は、「医者が教える 究極にととのうサウナ大全」から抜粋・編集したものです。