たとえば、子どもの教育資金を準備する場合、学資保険のような商品を選択するよりも、自分で運用したほうが有利であるという場合もあるのです。つまり、保険商品が提供するリターンが、投資市場で得られるリターンよりも低くなる可能性があるのです。

 貯蓄型保険のメリットは、低リスクで、一定のリターンが保証されている点です。また、死亡保障などの付加的なメリットを享受できる点も挙げられます。

 ただし、これらの保険は初期費用や管理費用が高額な場合が多く、実際に手元に戻ってくるリターンがそれほど多くない場合もあるのです。特にインフレの影響を受けやすい経済状況では、保険で返ってきた金額では必要な資金を補えないかもしれません。

 一方、自分で資金を運用する場合、貯蓄型保険と比べて確実に高いリスクが伴いますが、リターンは大きくなる可能性が高まります。当然ながら、相場の変動に左右されるので、投資の知識と経験、そしてリスク管理能力は必須です。

 貯蓄型保険がいいのか、自分で運用するほうがいいのかは、資金が必要となる時期や金額の目安、リスク許容度、投資に対する知識、将来展望などによって正解は変わってきます。確実性を求めるならば「保険」の選択が理にかなっていますが、自由に資金を動かし、可能な限りのリターンを追求したい場合は、「自己運用」の道を選ぶほうがいいかもしれません。