体調管理のノウハウこそ
一生役に立つもの

 日本人は「自分を甘やかす」ことが嫌いですが、自分のからだを大切な用事のある日に一番良い状態に持っていくためにも、今日は甘やかしてあげよう、からだを大事にしようという感覚を、子どものうちから教えておく必要があると思います。体調管理のノウハウこそ、中学受験が終わっても、将来どんな職業に就いても、一生役に立つものです。

 受験勉強を頑張りすぎて身体症状が出てしまったとしたら、その「感覚」を親として伝えるチャンスと捉えてほしい。そこで塾をやめることになっても、子どもは「こういうつらいときはやめてもいいんだな」「お母さん、お父さんは自分のことをちゃんと見てくれているんだな」と、親の愛情を含めて感じることができると思います。

 まだ外見には症状が出ていなくても、「助けて、今日は調子が悪いよ」と言える家庭環境が子どもには必要ですが、それが許されない受験生が多いようです。