身体症状が出ていても、「我慢しなさい」「頑張りなさい」と押さえ込む親御さんが多いし、子どものほうも親に言ったら怒られるとか、「また塾を休むの?」と嫌な顔をされると思うから、ヘルプを打ち明けることができず、我慢する。そういうことが続くうちに、自分のからだの声に耳を塞いで、ぶっ倒れるまでひたすら頑張るという、日本人にありがちな最悪のパターンが出来上がっていくのです。

自分のペースを守って
頑張りすぎない程度に頑張ろう

 もちろん、頑張ることもある程度は大切なことです。でも一方で、からだが「合わない」とサインを出しているときには早めに逃げて、別の環境に身を置くことも重要です。

 そうしたサインを察知する術(「感覚」)を学べるという意味では、中学受験を経験するのもよいかもしれません。自分はストレスがかかるとこんな症状が出るんだ、と自ら認知し、そこから脱する方法を学んでおく。そうすれば、中学・高校の思春期にもし不具合が出て、調子が悪くなったとしても、乗り切ることができるでしょう。