急成長する「ロイヤルティプログラム」

マックで「Wチーズバーガーを買う客」と「チーズバーガーを頼む客」の決定的な違いチーズバーガーを2つ重ねると結構な大きさになる Photo:Diamond

 ロイヤルティプログラムは2021年にスタートし、2023年末の段階では1億5000万人ものユーザーが使っているという。

 2027年までにはユーザー数が2億5000万人に達する、とマクドナルドは予想している。プログラムのユーザーが増えるほど、マクドナルドはお客さんがどんな商品を好んでいるのか、どんな頻度で来店するのかといったデータをたくさん集めることができる。

 集めたデータを使うことで、マクドナルドはそれぞれのお客さんに合ったメッセージや、特に「お得さ」に関する情報をより効果的に届けることができるようになる。マクドナルドが価格設定をより賢く行えるようになっているのは、ロイヤルティプログラムに力を入れて、その仕組みをどんどん発展させているからなのだ。

《この数年間で、マクドナルドは独自の「価格設定ツール」を作り上げてきた。これらのツールは、お客さんの行動やその意見に基づいて、価格をどう設定するかを考えるためのものである。マクドナルドは、各店舗ごと、そしてメニューの項目ごとに価格の設定を見直し、その調整によって、価格に対するお客さんの反発を抑えられている》
(米Nation's Restaurant News、2023年12月11日)

 マクドナルドのCEOであるクリス・ケンプチンスキーは「価格設定のツールがより鋭くなっている」と評している。