天気は人の行動が変わるタイミング

例えば皆さんは急に寒い日が来たらどうするでしょうか。それまで習慣的に来ていた服を変えたり、天気予報をいつもより詳しく見たり、時にはそのために出社時間が変わったりする人もいるかもしれません。特に現場のあるビジネスであれば、冬に備えて様々な準備を始めることもあるでしょう。

ここで重要なのは、天気が変わるときは、「人の行動が変わるタイミング」だということです。

実は、職場でうまく立ち回る人は、この時に天気の話を通じて、「お客さんのビジネスに起きた変化」について、アイスブレイクで質問しているのです。

天気の話は「どんな話にも繋げられる」高コスパな話題

例えば、「急に寒くなりましたけど、そういえばお客さんは冬~年末は会社でイベントなどされるんですか?」のように聞いてみてください。そうすると、「実は12月の忘年会に向けてそろそろ用意を始めないといけなくて」という話が出てくることがあるかもしれません。

こういった情報はビジネスパーソンにとって大きな武器になります。お客さんの忘年会であればそこで必ずなにか仕事の話はなされるはずなので、営業のチャンスになるかもしれません。また、それまでの期間お客さんの仕事のルーティーンが変わることも考えられます。

こういった込み入った話は、平場ではなかなかしづらいものです。会社のイベントの有無を答えてしまったら何か新しい営業提案をされてしまうかもしれないからです。

しかし、天気の話を通じて聞くと、自然とこういった話を聞き出しやすくなります。天気の話題ほど「他の話題につなげやすい話題」はなかなかないのです。

天気の話で「普段は取れない情報」を取ろう

職場で出世する人は、この特長を最大限に活用しています。「自分が周りからどう評価されているか」で自分の仕事のしやすさは大きく変わります。こういった「深い話が自然にできるタイミング」を活用しない手はありません。

天気の話題をうまく活用できていない人はまだ多い印象を受けます。あなたも今日から、「天気の話」を通じて、「普段は取れない情報」を取るようにしてみてください。ほんの少しの会話で、最大限の評価を得ることができます。出世の確率も自然と上がっていくことでしょう。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部を抜粋し、取材を加えて書き下ろした特別な原稿です)