近年、「頭の回転の速さの象徴」としてお笑い芸人が多くの場面で活躍をしている。そんなあらゆるジャンルで活躍をし続けるお笑い芸人たちをこれまで30年間指導し、NHK『プロフェッショナル　仕事の流儀』でも話題になった伝説のお笑い講師・本多正識氏による『1秒で答えをつくる力』が人気を博している。ナインティナインや中川家、キングコング、かまいたちなど今をときめく芸人たちをこれまで1万人以上指導してきた本多氏の仕事に対する考え方をオリジナル記事としてお届けする。

ビジネスパーソンPhoto: Adobe Stock

「誰からも好かれる」と「嫌われてしまう人」の決定的な違い

　仕事をしていると「誰からも好かれる人」もいれば、「嫌われてしまう人」もいます。前者はどんな職場でも重宝されるでしょうが、後者はその逆でしょう。

　そんな両者にはどのような差があるのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

　まず、職場で嫌われてしまう人が、仕事ができない人かと言われたらそんなことはないと私は思います。これまでさまざまな現場でたくさんの人を見てきましたが、「この人優秀なのに、どうして嫌われるのだろう」と思うことはたくさんありました。

　では、何が原因でまわりの人から嫌われてしまうのでしょうか。

　答えはシンプルで、「人に対するリスペクト」がないからです。

　職場で嫌われてしまう人は、どこか一緒に働く仲間のことを下に見る傾向があります。そのため、仕事をお願いするときは命令口調になり、普段の言葉遣いも荒れ、自分は優秀なんだという振る舞いをします。

　どうでしょうか。仮にどんなに優秀だったとしても近くでは働いてほしくないと誰もが思うでしょう。「優秀」というのは大きな強みではありますが、優秀だからなんでもしていいわけではありません。

　そのことを自覚せず、誰に対してもただ失礼な態度をとってしまうため、知らぬ間に嫌われてしまうのです。