誰からも好かれる人がやっていること

 対して、誰からも好かれる人は仕事の内容や相手で態度を変えません。誰に対しても平等に尊敬して接するのです。

「そんな当たり前のことを」と思うかもしれませんが、言葉以上に実践するのはむずかしいものです。人は立場が上がってくると部下には思わず失礼な言葉を使ってしまうようになりますし、お願いの仕方も雑になります。

 それはコミュニケーションの一環という見方もあるのかもしれませんが、まわりの人が少しでも不快に感じたらそれはコミュニケーションになっていません。

 誰からも好かれる人は、特別なことはしないものの、最低限の礼節を持って誰にでも接することができるのです。

 これは私のいるお笑いの世界で最も厳しく言われることでもあります。我々芸人の世界は、面白ければOKという風潮があります。しかし、売れている芸人ほど裏では信じられないくらい誰に対しても丁寧です。「カメラの前では暴言しか吐かないのに!」と驚くことすらあります。

 ですが、それが一番重要なのです。売れているからなんでもしていいわけではなく、「売れていても丁寧でい続ける」ことこそが芸人の基本なのです。ちなみに、売れない芸人ほど礼儀作法がなっていないことは多々あります。

 少し話が逸れてしまいましたが、キャリアを積めば積むほど、「礼儀」は忘れがちです。ぜひ頭の片隅に入れておいていただけますと幸いです。