米陸軍は今年、中東で敵のドローン(無人機)を何機も撃ち落とした。使用したのは、長年SFの世界の兵器だと思われていたレーザーだ。数十年に及ぶ開発で巨額の費用をつぎ込み、多くの困難に直面したものの、ついにこの技術の軍事利用が可能になったと英国や韓国などが相次ぎ発表した。レーザーは大量のエネルギーを必要とする上、射程が限られ、天候にも左右されることから、利用できる場面は当面限られる可能性が高い。それでも軍関係者は、この新兵器がドローン撃墜で威力を発揮する可能性があると指摘する。戦場ではドローンが大量に投入され、低コストで対抗できる手段が求められている。レーザー兵器は高密度の光線(ビーム)を標的に照射して超高熱を加える。光速で進むビームは金属を貫通し、エンジンや燃料タンク、電子機器など標的の重要な部品を破壊したり、センサーやカメラに「目くらまし」をしたりすることができる。
レーザー兵器、ドローンの天敵になるか
米国などは、長年課題だらけだったレーザー技術の軍事利用が可能になったと発表
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