1990年代半ば、ダンラップはいくつかの会社で経営者として経歴を積んだ後に、当時もアメリカ最大の衛生紙製品の製造・販売会社であったスコット・ペーパー社の最高経営責任者(CEO)となります。
1995年に彼はすぐにスコット・ペーパー社を紙おむつや衛生紙用品を世界中に展開するキンバリー・クラーク社に売却します。ストックオプション(自社の株を予め決められた価格で購入できる権利)と株価の上昇もあり、その売却に伴ってダンラップも多くの資産を手にすることになりました。
容赦なくクビを切る
「チェンソー・アル」
1996年、ダンラップはサンビーム社の会長兼CEOに就任します。サンビーム社は、アメリカの1960年代から70年代を彷彿とさせる、トースターやミキサーなどの家電品を製造する会社でした。アメリカの古い映画に出てくるような、シルバーで大きめのトースターを思い浮かべるとよいのではないでしょうか。
ダンラップはこの会社でも、短期間でなんとか利益を積み上げ、どこかの会社に丸ごと売却することを画策します。しかし結果的に、うまくいきませんでした。