近年、「頭の回転の速さの象徴」としてお笑い芸人が多くの場面で活躍をしている。そんなあらゆるジャンルで活躍をし続けるお笑い芸人たちをこれまで30年間指導し、NHK『プロフェッショナル　仕事の流儀』でも話題になった伝説のお笑い講師・本多正識氏による『1秒で答えをつくる力』が人気を博している。ナインティナインや中川家、キングコング、かまいたちなど今をときめく芸人たちをこれまで1万人以上指導してきた本多氏の仕事に対する考え方をオリジナル記事としてお届けする。

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「プレッシャーに強い人」と「プレッシャーに弱い人」

　仕事をしていると「プレッシャーに強い人」もいれば、「プレッシャーに弱い人」もいます。後者がダメというわけではありませんが、前者はどんな職場でも重宝されるでしょう。

　これは私のいるお笑いの世界でも同じで、「プレッシャー」との付き合い方をマスターしなければ、売れる芸人にはなれません。

　では、両者のあいだにはどんな違いがあるのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

　まず、プレッシャーに弱い人は「物事の優先順位」をつけることができていません。たとえば、芸人が舞台に立つときで考えてみると、「笑いをとる」「大きな声を出す」「パニックになっていないように見せる」「アドリブを入れる」など、同時に達成しようとすることがあまりにも多すぎるのです。

　その結果、自分で自分を追い込んでしまい気持ちに余裕がなくなるのです。どうでしょうか。決していい方法ではありませんよね。

　成長のために自分を追い込むのは非常に重要なことですが、やりすぎは良くありません。ましてや、それが原因で実力を発揮できないのではあればまったく意味がないでしょう。