船井電機が破産!世界のFUNAIが犯した「3つの失敗」とは?Photo:JIJI

かつて「FUNAI」ブランドで海外でも有名だった船井電機が破産した。「格安家電」で一世を風靡し、固定費をできるだけ抑えたビジネスモデルは注目されていた。なぜ、船井電機は破産にまで追い込まれてしまったのだろうか。(未来調達研究所 坂口孝則)

船井電機が「破産」の衝撃

 時代の必然なのか――。うわさはあったものの、「まさか」と言うべきか。

 2024年10月24日、船井電機が東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。資本金は313億1260万円だが、負債額は約461億5900万円にも上る可能性があるそうだ。今夏に発表した昨年度の最終損益は131億円の赤字だった。

 21年8月に株式上場を廃止し、非公開会社として再建を目指していたという。なお、ひとくちに「倒産」といっても詳細は色々あって、船井電機の場合は民事再生法や会社更生法ではなく、「破産」である。この度の決定で、長い歴史に幕を下ろし文字通り「消え去る」ことになる。

 船井電機は「格安家電」で一世を風靡した企業だ。かつて「FUNAI」ブランドで、海外でも有名だった。固定費をできるだけ抑えたビジネスモデルで、いわば経営を「変動費型」にしていた。

 なぜ、船井電機は破産にまで追い込まれてしまったのだろうか?