8年前に米大統領選が行われたこの時期、米国民の多くが「ガラスの天井」に関心を向けていた。だが結局、それは破られなかった。今年、新たな女性候補が米大統領選に出馬し、歴史的瞬間を迎える可能性を目前にしている。しかし国中が話題にしているのは他のさまざまな問題だ。民主党のヒラリー・クリントン候補がその実らなかった選挙運動によって、初の女性大統領を目指すことの意義をたびたび思い起こさせたのとは異なり、今回候補になったカマラ・ハリス副大統領は、共和党のドナルド・トランプ前大統領との一騎打ちで自身のジェンダーをテーマにすることを避けている。そのことは、衝撃的な出来事が相次いだ今回の選挙戦の中で、彼女が出馬することの歴史的意味を背後へと押しやった理由の一つだ。
ハリス氏が強調しない「女性」 進歩の証し?
ヒラリー・クリントン氏の大統領選での敗北が、今年の選挙でジェンダーが後方に押しやられた一因に
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