「気持ちの切り替えが苦手な子」の対応策
ひとまず気持ちをクールダウンさせてから考えよう

 子どもが感情の切り替えが苦手な場合、ひとまず気持ちをクールダウンさせることが大切です。怒りを感じたらその場を離れたり別の楽しいことを考えたりなど、1人でも気持ちが落ち着く工夫を取り入れさせてみてください。

 気持ちが落ち着いたなら、自分の感情を言語化して、一度客観視する習慣をつけてもらいましょう。「あの子に言われた言葉が悲しかった」「自分が悪者にされた気がしてつらかった」など言葉にしてみるほか、ノートや日記などに自分の気持ちを書き出してもらうのもいいでしょう。

 また、何度も同じようなトラブルが起きる場合は、その事態が起こる前に自分なりの解決策を準備しておくことも大切です。

 たとえば、学校などで、いつも友達とゲームを取り合いになってケンカに発展する場合、「先に友達に譲るほうがカッコいいかもしれない」と違う考え方を持ったり、「使う時間を分けたらどうか」など具体的な解決案を考えてみたりするという手段もあります。

 さらに、「仮にあなたが不機嫌なままだと周囲の友達がどんな気持ちになると思う?」と問いかけてみるなどして、自分の行動が与える影響を客観的に考える機会を設けると本人の気づきにもつながります。

P63イラストイラスト:(C)石玉サコ 拡大画像表示