近年、「会社の忘年会に行きたくない」若手が増えているという。
「時間外労働」「残業代が出ない」「気遣いが面倒」…など、様々な声が聞かれる。
しかし一方で、面倒な雑務の代名詞である「ビジネス上の食事会」や「幹事の業務」に、
「前向きに取り組まないと置いていかれる」と考えている若手社員が増えていることもまた事実。
新刊『ビジネス会食完全攻略マニュアル』は、そういった若手社員に支持されている一冊だ。“広告代理店卒・アルコールに弱い(1,2杯が限界)・非体育会系の著者”が、最大28会食/月を乗り越えて身につけた「食事会での実践的な振る舞い」を紹介した本書。
会食・社内飲み会・送別会・歓迎会など、古今東西すべての食事会で今日から使える本書。
今回はその著者yuuu氏と『雑用は上司の隣でやりなさい』の最短出世中・現役メガバンカーのたこす氏に聞いた、「飲み会に行った時に注意すべきこと」を紹介する――。(構成=ダイヤモンド社・榛村光哲)
忘年会幹事をやってない人は二流。その理由
皆さんは忘年会の幹事をしたことがありますか? 中にはやったことがないという方もいるかもしれません。
忘年会の幹事は必ず一度は経験するべきです。なぜなら、忘年会の幹事は「やったほうがいい苦労」だからです。今回はその理由について解説していきます。
「幹事の苦労」を体感しているかで差がつく
まず、幹事という役割は想像以上に大変です。プライベートの少人数の飲み会の幹事であればそこまで大変ではないかもしれません。しかし、40人から100人規模の会を仕切るとなると、細かい作業がたくさんあり、それが連続して発生します。難しいわけではありませんが、確実に手間がかかるのです。
こういったタイプの仕事に関して、「幹事なんて別にたいしたことないよね」と思っているようでは、あなたは確実に損をすることになります。
たとえば、僕は昔、会社の忘年会の幹事をした際に非常に苦労した経験があります。
ある年、私の部署の忘年会に会社の執行役員が参加すると決まりました。この執行役員は非常にお酒が好きな方でした。1次会だけで終わらず、2次会にも行こうという話になったのですが、同僚たちはあまり乗り気ではなく、男性社員も女性社員もすぐに帰ろうとしました。
幹事だった僕は、この執行役員を満足させることが部署全体のプラスになると考え、何とか同僚を説得して2次会まで参加してもらいました。
結果的に、その後直属の上司から「よくやった」と褒められ、執行役員も楽しんでくれました。同僚たちとの信頼残高はかなり犠牲にしましたが、部署全体としてはプラスになった会でした。
忘年会をチャンスと捉える
こういった幹事としての厳しい経験をしているかどうかで、あなたのビジネスパーソンとしての評価が大きく変わってきます。幹事の辛さや苦労を理解しているかどうかが、他の人との差別化につながるのです。
さらに、「あいつはこういった面倒な仕事も頑張るやつだ」という評価がつけば、本業でも新しいチャンスを得られる可能性が高まります。
これから忘年会シーズンです。忘年会を面倒だと感じる人もいるかもしれませんが、あなたのポテンシャルをアピールできるチャンスと捉えれば、少しは前向きに参加できるのではないでしょうか。ぜひ、前向きに考えてみてください。
(本記事は、『ビジネス会食完全攻略マニュアル』の著者yuuu氏とたこす氏の対談の内容から、一部を編集・加筆したものです)