ロシアで20年の事業経験がある米投資家スティーブン・P・リンチ氏(57)は、2022年に爆破された天然ガスパイプライン「ノルドストリーム2」の事業主体の企業が破産手続きに入った場合には、入札への参加を許可するよう米政府に求めている。同氏は米政府当局者や議員らに対し、ロシアとドイツを結ぶノルドストリームを米国が所有すれば、ウクライナでの戦争を終結させるためのロシアとの和平交渉が有利になり、米国に長期的な利益ももたらすと訴えている。リンチ氏は貴重なインタビューで「結論はこうだ。これは化石燃料時代の残りの間、欧米が欧州のエネルギー供給をコントロールするための一世一代のチャンスだ」と述べた。法律事務所ウィルマーヘイルに所属するリンチ氏の弁護団が作成した書簡によると、リンチ氏は2月に米財務省に対し、入札参加の認可を求めた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は書簡を確認している。認可を受けた場合、リンチ氏は現在米国が制裁対象としているパイプラインの事業主体の企業と交渉できるようになる。
ノルドストリーム2の取得を画策 米実業家リンチ氏
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