PHOTO: SERHII KOROVAYNY FOR WSJ
【キーウ】ウクライナが19日未明に米国製弾道ミサイル6発を発射し、国境を越えて約75マイル(約120キロ)離れた位置にあるロシアの弾薬庫を攻撃した。攻撃はさらなる爆発を引き起こし、空が赤く染まる事態となった。
ウクライナは翌朝、英政府が供与した巡航ミサイル10発を発射した。ロシアが軍司令部として使用していたとみられる、クルスク州マリノの政府運営保養所の近くを次々と攻撃した。
これら2回の攻撃は、欧米諸国から供与されたミサイルの使用許可を米国および同盟国から得た上でウクライナが初めて実施したものであり、新たに標的にできる軍事目標の範囲を示している。
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米政府とその同盟国はウクライナにとって重要な時期に、強力で迎撃困難なミサイルの使用を許可した。ウクライナは1300キロに及ぶ前線でロシアの攻勢を押し戻すのに苦戦しているが、後方深くを攻撃することでロシア軍の勢いを鈍らせ、より多くの兵士や補給品、弾薬などが前線に届くのを遅らせることができる。
この新たな攻撃能力が戦場でどれだけの違いを生むかは、ウクライナが受け取るミサイルの数とそれをどれだけ効果的に使用するかにかかっている。