グーグルと敵対する米政府、大きすぎる願望Photo:Bloomberg/gettyimages

 ホリデーシーズンの「欲しいものリスト」は欲張りすぎになることが多い。米グーグルに対する連邦政府のリストには別次元の大きな願望が盛り込まれている。

 米司法省が検索大手グーグルの反競争的行為に対して提案した是正措置が20日遅く明らかになった。8月に連邦判事はグーグルの反競争的行為を認定し、同社を世界の検索市場における支配的地位を維持するために違法な慣行を用いた「独占企業」と呼んだ。

 今回の司法省の是正案については、一部の内容は予想されていたものだった。例えば、ウェブブラウザー(閲覧ソフト)「クローム」の売却や、米アップルが同社端末上でグーグルの検索エンジンを標準搭載にする見返りにグーグルがアップルに対価を払うことの禁止措置だ。一方で、政府が「シンジケーションとデータアクセスを通じた競争の回復」と説明した提案などは驚きをもって受け止められた。これには、グーグルが自社の検索インデックス(つまりウェブ上の全てのサイトに関する膨大なデータベース)を競合他社や潜在的ライバルに「限界費用」で提供することなどが含まれる。グーグルはまた、競合他社に対しユーザーデータと広告データへの全面的なアクセスを10年間無償で提供することを求められた。