バイデン政権、ロシアへの長射程攻撃許可
トランプ政権では軍事支援継続されるか?
トランプ第2期政権の誕生は、ウクライナ問題に大きな影響を及ぼす可能性がある。
トランプ氏は、大統領選挙の時から「(自分が大統領になれば)いますぐにでも戦争を止める」と公言し、ウクライナへの軍事支援継続には否定的な発言を続けてきた。
一方でウクライナ側は、NATO(北大西洋条約機構)加盟への正式な招待や西側諸国から供与された武器によるロシア領への長距離攻撃の禁止の解除、ウクライナ領土と主権の交換の拒否などを柱にした「勝利計画」をまとめ、2025年中に和平を実現するとしている。
ゼレンスキー大統領は国際連合総会出席で9月下旬に訪米した際に、バイデン大統領だけでなくトランプ氏とも会談し、勝利計画を説明し米国の支援継続などを求めた。
ウクライナ側が求める和平は、ロシア軍の侵攻したウクライナ領土からの完全撤退をあくまで求めるもので、ロシアが簡単に応じるとは思えない。
11月17日には、バイデン政権が、これまで制限していた長射程ミサイルなどのロシア国内の攻撃への使用を認めたと報じられたが、鍵は、トランプ次期大統領が、軍事支援の継続などを含めて、さまざまな「ディール(取引)」をウクライナやNATO諸国、そしてロシア側に迫り、戦争終結に向けて動き出すのかどうかだ。
だが、取引の中身は現状では見えない。トランプ氏自身も具体案はまだ模索の段階のように思える。