自分は将来どうなるだろう……。そんな不安を持つ人は少なくないのではないだろうか。「いつまで第一線でいられるか」「いつまで他人と競えばいいのか」「いまいる友達は60歳になっても友達か」「気力体力はどうなるか」「お金は?」「いまのうちにやるべきことは?」など疑問がつきない。そこで本連載では、2025年に60歳を迎える奥田民生の10年ぶりの本『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』の中から、民生流の「心の持ち方、生きるヒント」を紹介する。「力まず自然体でカッコいい大人」代表の奥田民生は、これまでどのように考え、どのように働き、どのように周りとの関係を築いてきたのか。その言葉を見ていこう。(構成/ダイヤモンド社・石塚理恵子)

「仕事がなくなったらどうすればいい?」→奥田民生の回答が深かった!
Photo by Takahiro Otsuji

60歳で一度引退!?

 これまでさんざん働いたから、俺は60歳になったら「1回すべて捨てます」「引退します」と宣言しようと思っている。

 ……と言いながら、ちょこちょこ隠れて自分のペースで仕事はしたい。

人は求められてなんぼ

 でもこれは自分だけで決められることじゃもちろんなくて、世の中や周りに求められて初めてできることになる。

 最近、芸能界のいわゆる「大御所」が番組から退いて、若手に代替わりをしているけど、それは本人が望んでいることもあれば、「まだまだできる」と思っていても、条件的に使われやすい若手が採用されることもあると思う。

金が下がってもやりたければやればいい

 でも言ってみればこれは「世の習い」で、定年後に同じ仕事をしたいなら、給料が下がってもやればいいと俺は思うし、それがイヤだったり、残念ながら仕事がなければ、当然、別の新しいことにチャレンジするしかないと思う。

仕事がなければ
別の仕事を探せばいい

 俺はミュージシャンだから「定年」という概念はないけれど、60歳を過ぎても仕事をしたいと思ったら、きっと新しいことにチャレンジするんだろうなと思っている。

(本稿は奥田民生『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』からの抜粋記事です。)