投資に役立つ世界の経済ニュースを独自の視点からわかりやすく解説する、チャンネル登録者数50万人、総視聴数9400万回を超える人気投資系YouTuberのバフェット太郎氏。
冷徹な市場分析と鋭い舌鋒で予想を次々に的中させる一方で、その投資スタイルは堅実で実践しやすいと投資初心者から経験者まで幅広い支持を集めている。
そんな同氏の6年ぶりの新刊『投資の教室 人生を変えるマネーマシンのつくり方』(ダイヤモンド社)は、お金を生み続ける「マネーマシン」のつくり方と考え方、新NISAの鉄則や個別株や新興国株、金やビットコインなどの投資の基本を凝縮した一冊だ。
今回は、サラリーマンのボーナスの使い道として圧倒的1位の「貯金」について。同書の一部を抜粋・編集し、お届けする。
かつては貯金が理に適っていた
これまでぼくたちは、親や社会から「貯金をすることが大切だ」と教えられたため、貯金は多ければ多いほど良いといった感じで、ある種ステータスのような存在になっています。
しかし未来の日本では、貯金の多さはむしろ「自分がお金に対して無知である」というメッセージを世間に発信していることにつながりかねません。
たとえば、日本の政策金利の推移(下図)を眺めると、70~80年代までおおむね4~8%台で推移していた一方で、90年代後半以降はほぼ0%で推移していることがわかります。
これは当時、短期の定期預金をするだけで年率4~8%の利息が得られたことを意味しますから、貯金は理に適う資産防衛術だったのです。
また、90年代以降になるとほぼ0%で推移していましたが、それでも貯金は大切だと言われていました。
なぜなら90年代後半からデフレ不況が本格化したからです。
そもそもデフレとは、貨幣の価値が上がることによって物価が下がる現象のことです。この時、株や不動産などの資産価格も下落しますから、貯金をすることは理に適っていたのです。
しかし、未来の日本では貯金は正しい資産防衛術にはならないかもしれません。