10年連続で算数オリンピック入賞者を輩出している彦根市発の知る人ぞ知る塾「りんご塾」。天才を生み出すそのユニークな教育メソッドを、塾長の田邉亨氏が初公開した書籍『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(ダイヤモンド社刊)が、このたび発売になった。本書を抜粋しながら、家庭でも取り入れられるそのノウハウを紹介する。
子どもは自分を「子ども扱い」しない人が大好き
先ほどの「子どもをごきげんにさせる」に関連した話になるのですが、大人っぽい冗談を言うと、子どもはとても喜びます。特に、お金の話は大好物です。
例えば、りんご塾では帰りにお菓子を1つあげていますが、どれにしようかなと選んでいる子どもに、こんな声かけをするのです。
「なんでお菓子をみんなにあげてるかわかる? 実はね、歯医者さんからお金をもらってるんだよ。たくさん食べさせて虫歯にさせるようにって言われているんだ」
あるいは、
「持って帰っていいお菓子は1個だけだよ。2個持っていかれると会社が傾くから」
そうすると、ケラケラ笑って喜びます。
「成長したい」と思っている子どもたちにとって、変に子ども扱いされないというのは、とても嬉しいことなのでしょう。
*本記事は、『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(田邉亨著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。