週末を迎えても、シリアのバッシャール・アサド大統領は屈服する気配を全く見せていなかった。7日、武装した反体制派が首都ダマスカスに迫る中、アサド大統領は自らの軍に対し首都を守るよう命じた。大統領は軍が自分を助けに来ると確信しているようだった。事情をよく知るシリア当局者はそう話す。7日夜までには、アサド大統領は姿を消していた。国民向けに予定されていた演説に現れず、アサド氏の内閣は彼の所在を全く知らなかった。彼らは世界の他の人々と同時に、反体制派が首都に到着する数時間前にアサド氏が国外に脱出していたことを知った。アサド政権が打倒され、50年間にわたるアサド家の支配が終わったことで、シリア軍が長年の汚職や反乱勢力側への寝返り、国内の経済危機によっていかにひどく空洞化していたかが露呈した。新兵の補充は減り、シリア人男性の間では徴兵逃れが横行していた。
アサド家の支配50年に幕、シリア反体制派の猛攻11日間
大統領は軍の忠誠も同盟国ロシア・イランの支援も失ったと悟った
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