縁あって夫婦になったんじゃから、相手にばかり求めんことです。

 夫婦は二人で一つ。仲良うしようと思うたら自分から動くんです。

 旦那もこの世にいるうちが花。そうやって悩めるうちが花ですなあ。私みたいに、天に向かって話しかけるんはつまらんですよ。隣に聞いてくれる人がいてくれるだけで幸せ。

 お父さんの話に「ほうね、ほうね」って返事してあげられるだけで幸せ。大げさに楽しんで笑ってあげたらええですよ。「お金がナイチンゲール」って笑わせてあげてもええじゃない。

 哲代さんが録音して送りましょうか?夫婦の会話がしーんとなったら「ちょっと待ってね」って流してくださいな。どうか二人で仲良う幸せに暮らしてください。頼みますよ。

お悩み5
小さいころからずっと「イラストレーターになりたい」と夢見ていた娘が、中学生になってから「好きなことで稼ぐのは難しいから会社員になりたい」と言うようになり、美術系やデザイン系ではなく「私立文系」の進路を希望しています。親としては普段から絵の技術も磨いているのにもったいないと思いますが、娘の主張を尊重するべきでしょうか。(40代女性)。

 夢見ていた子が、現実的になったんですね。進路を変えるというんは、会社員にも魅力を感じとるということでしょうなあ。本人が決めたことを、親は受け止めてしっかり応援してあげたらいいと思います。

 子どもは成長とともに、自分を知ってくる。中学生になれば、自分の力も分かってくる。絵を描いて稼ぐことの厳しさも考えてのことでしょうなあ。

 でも絵を描くということは一生できます。職業も1つに決めなきゃいけない時代でもない。親は子どもの決断を尊重してあげて、選択肢があるということも教えてやってほしいですね。

 イラストレーターも諦めるんではなく、選択肢の1つにして。まだまだ長い人生なんじゃから。それにしても、こうやって自分で決められる中学生、えらいです。私も応援してやりたいねえ。

同書より(写真:中国新聞社)同書より(写真:中国新聞社)