どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。
年末より「年始」のほうがコスパがいい
みなさんは「年末」と「年始」どちらにより仕事の力を注いでいるでしょうか。「年末はバタバタしていて、年始はぼーっとしている」というのが、正直あるあるかもしれませんね。
しかし、実は職場で出世する人は、年末よりも年始のほうに力を注いでいます。なぜなら、そのほうがコスパ良く仕事の成果を出し、高い評価を得ることができるからです。今回はその理由について紹介していきましょう。
年末の提案は忘れられる
そもそもですが、みなさんは今、自分が年末にどんな仕事をしていたか覚えているでしょうか。さすがに仕事内容なら覚えている人もいるかもしれませんが、では、年末に考えていた反省ごとや後悔などについて覚えているでしょうか。おそらく、「忘年会と年末で綺麗さっぱり忘れてしまった」という人も多いと思います。
実はこのように、人は年末に考えていたことの多くを忘れてしまいます。だからこそ、年末の新規提案はほぼ忘れられてしまうというのが実情です。
しかし逆に年始は「新しいことを始めよう」というタイミングです。例えば、提案をするのであれば、お客さんの長期の休みが終わったタイミングが最適になります。長い休みに入る直前に受けた提案の多くは忘れられてしまいます。お盆休みや年末年始といった長い休みの前後に提案をするのであれば、休み明けの提案を心掛けるだけで提案の記憶が残りやすくなります。
このように、お客さんの文化を理解するために様々な観点から確認をしていくと、自分が知らずに行なってしまっているようなサイレント減点を減らせるだけでなく、自分が商談をする絶好のタイミングがいつなのかも見極められるようになります。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)