マッサージに行けばラクになる、
の勘違い
湿布薬で痛みが治まらないと、次は巷の整体院やクイックマッサージサロンなどに駆け込む方が多いようです。こうした場所では、腰が痛いといえば、腰のあたりの筋肉をもみほぐすべくマッサージを施してくれます。施術を受ければ、1日か2日ぐらい、うまくいけば1週間ぐらいは痛みが和らいでくれることもあるでしょう。
しかし、これも結局のところ湿布薬と同じで一時的なものです。しかも、一時的に改善しているというよりは、こわばっていた筋肉がもみほぐされることで「気持ちよく感じる」だけのこと。それでも、若くて回復力のある方なら、マッサージでほぐされたことをきっかけに、しばらくは腰の痛みから解放されます。が、これが中高年以降の場合、その効果は長続きせず、またすぐに痛みはぶり返してくる。まったくもって一時しのぎというわけです。
腰痛を起こす要因となる生活習慣を続けていると、いずれはまた痛みが出てしまいます。そしてまたマッサージをしてもらいたくなる。こうやって、定期的なマッサージ通いがはじまるわけです。腰痛が治らないどころか、金銭的な負担も大きくなるのです。
それでも、マッサージの効果が少しでもある方ならまだましと言わなければなりません。なかには、マッサージのせいで悪化してしまう方もいます。痛いといわれた幹部に対して集中的に強い刺激を与えると、痛みの原因となっている筋肉のこわばりがさらに硬くなり、痛みが増すケースも多いのです。
そもそも、マッサージが腰痛に効果を発揮するかどうかは、見解のわかれるところでもあります。私は腰痛改善を目的としたマッサージはあまり効果がない、という考えです。
「腰の周りの硬くなった筋肉をほぐすと痛みが和らぐから」
「痛いところを押してもらうと気持ちいいから」
こんな理由からマッサージを受けている方は多いと思いますが、残念ながら一時の「気持ちよさ」で腰痛が治るわけではありません。筋肉のこわばりはあくまで結果として現れている症状。マッサージはその結果に働きかけているだけ。筋肉がこわばり、硬くなった原因を取り除かない限り、腰痛が治ることはないのです。
痛みは結果です。
体が、悪いところを「痛み」というメッセージで伝えてくれています。あなたは、自分自身の体から「どうにかしてください」とお願いされているのです。その要求を無視してはいけません。痛みという結果だけを見て、湿布薬やマッサージに助けを求めるというのは、体からのメッセージに耳をふさいでいるのと同じことなのです。
(本連載は、書籍『「朝30秒の正座」で腰痛が治る』からの抜粋です)
次回は5月28日更新予定です。
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