サザエさんとピーポー君の写真Photo:JIJI

昨年は、闇バイトによる凶悪強盗事件が多発し、社会問題となった。どこで同じような事件が起こっても不思議ではない。自分の家はもちろん、離れて暮らす親が狙われないか不安な人も少なくないはずだ。そこで「実家の防犯対策」について、セキュリティコンサルタントに話を聞いた。具体的な対策方法を想定するため、「国民的アニメの家」を題材に、全4回シリーズでお届けする。初回は「サザエさん」より、磯野家の「防犯上の弱点」について考える。(文/セキュリティコンサルタント 松丸俊彦)

世田谷にある平屋の一軒家…
強盗が狙う「磯野家の弱点」とは

 まず、気になるのは、家を取り囲んでいる塀です。アニメの映像を確認すると、塀の高さはマスオさんの背丈ほどあります。

 この塀のせいで、外から敷地内で何が起こっているか見えにくくなってしまいます。高すぎて敷地内が見えにくい塀は犯人側に利するものとなるのです。塀を格子にしたり、植栽を刈ることで、敷地内の様子が外部から見えやすくすると、犯人から狙われにくくすることができます。外部からチラチラ人が見えるくらいの高さのほうが、防犯上は良いとされています。

 玄関前をよく見ると、玄関脇から庭に回り込めてしまう造りになっています。これでは容易に敷地内に侵入できてしまうので、防犯上はよくありません。玄関脇に鍵付きの門扉を設置するといいでしょう。

 建物の外部にライトが付いていないようです。人感センサー付きのライトなどをつけると、強盗の侵入を防ぐのに効果があります。今は人の侵入を検知するとスマホなどに映像を送るデバイスやサービスもあります。