暗号資産(仮想通貨)はドナルド・トランプ次期米大統領の下で黄金時代を迎えると熱心な推進派は期待している。
こうした見方が、世界で最も代表的な仮想通貨であるビットコインの高騰を後押ししてきた。ビットコイン価格は2024年12月に初めて10万ドル(約1570万円)の大台を突破し、24年通年では2倍以上になった。ビットコインより規模が小さいイーサやソラナといった仮想通貨も大きく値上がりした。
仮想通貨推進派の間では、高騰の流れは始まったばかりとの見方もある。ビットコインの高騰について知っておくべきことを以下に挙げる。
1. トランプ氏は仮想通貨に関する大きな約束をした
次期大統領は米国を「地球上の仮想通貨の首都」にすると約束した。
トランプ氏は大統領選期間中、仮想通貨とその支持派の擁護者として自身を位置付けた。また、仮想通貨を株式や債券と区別する規制案に取り組むことや、「戦略的ビットコイン準備金」を創設する考えを表明した。同氏は家族と共に仮想通貨関連のプロジェクトを立ち上げている。
12月にニューヨーク証券取引所(NYSE)で取引開始のベルを鳴らしたトランプ氏は、米CNBCのインタビューで、「仮想通貨で素晴らしいことをするつもりだ」と述べた。他国は仮想通貨を推進しているとし、米国はさらに先を行くとの意欲を示した。
トランプ氏はデジタル資産を一貫して支持してきたわけではない。かつてこうした資産は裏付けに乏しいと主張し、ビットコインを「ドルに対する詐欺」と呼んだこともある。だが22年に態度を変え、自身のNFT(非代替性トークン)トレーディングカードのコレクションを立ち上げた。