新車販売が物語る米自動車市場の現状Photo:Scott Olson/gettyimages

 自動車業界は2024年、米国での自動車販売台数の小幅増加を何とか達成できた。ここ数カ月で新車の在庫状況が改善したほか、販促キャンペーンが相次いだことが寄与した。

 調査会社ウォーズ・インテリジェンスが3日公表した推計によると、米国のディーラーが24年に販売した自動車は1590万台と、前年比2.2%増加した。好調な年末商戦が最終的な販売台数を押し上げ、12月の販売台数は6%増となった。

 フォード・モーターやゼネラル・モーターズ(GM)など複数の自動車メーカーは3日、24年終盤の数カ月に米国での販売が好調だったと報告した。フォードとGMはいずれも24年第4四半期(10-12月期)の販売が、ストライキで打撃を受けた前年から回復した。

 GMの第4四半期の販売は、「シボレー・サバーバン」など大型のスポーツ用多目的車(SUV)に対する旺盛な需要に支えられ、21%増加した。フォードはピックアップトラック「Fシリーズ」がけん引し、同期の販売が9%増となった。

 販売台数で世界首位の自動車メーカーであるトヨタ自動車によると、同社の米国での販売台数は12月に7%減少したものの、通年では4%増加した。現代自動車は第4四半期の販売が10%増となった。両社とも、電気自動車(EV)やハイブリッド車の好調が寄与した。