近年、企業による社員待遇の向上が続いている。人手不足や物価の上昇など背景は複数考えられるが、なにより、企業が成長するためには年収アップで人を引き付ける必要がある。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、最新のデータを反映した3年後の年収を大胆予想。特集『【最新版】3年後の予測年収1355社ランキング!全30業種で「勝ち組」はどこだ?』の#3では、自動車業界の予測年収を独自に推計し、全37社のランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部・山本輝)
トヨタの3年後年収が1000万円超え!
ホンダ、日産、三菱自、ヤマハ、スズキは?
円安や世界販売台数の増加などを追い風に、自動車業界大手の2024年3月期決算は好調だった。
ただし、最大手のトヨタ自動車ですら、24年3月期の平均年収はおよそ900万円と「年収1000万円」を下回っている。製造業かつ従業員数が多いとはいえ、年収が急騰している総合商社やコンサルティング、半導体など、1000万円超がもはや標準ともいえる業界と比較してしまうと、自動車業界の人材獲得力には不安が残る。
そんな状況の中、待遇で勝ち組となるのは、どの企業だろうか。ダイヤモンド編集部は、統計専門調査会社の協力の下、24年3月期までの実績値から3年後となる27年3月期の年収を大胆予想した。
試算対象としたのは、自動車と輸送機器業界の37社だ。年収が業績などに連動することを前提に、各社の公表資料を用いて重回帰分析による予測モデルを作成、アナリストによる業績予想のコンセンサスデータを当てはめて試算を行った。
注目すべきは、トヨタの3年後の予測年収だ。24年のおよそ900万円から急増し、1000万円を超える試算となったのだ。果たして、その年収の額は幾らなのだろうか?
全体の傾向を見てみると、3年後の年収は20社が増加、17社が減少する結果となった。中には、部品メーカーに3年後、年収で逆転される大手自動車メーカーも存在。序列に異変が起こり、優勝劣敗が鮮明になっている。
ホンダ、日産自動車、スズキ、マツダ、SUBARUの年収はどれくらい増えるのだろうか?デンソー、豊田自動織機、シマノ、川崎重工業、ヤマハ発動機、NOK、アイシンは、何位にランクインしたのだろうか?一挙に見ていこう。